« 隣のけむり | トップページ | ジェットコースター »

2006年12月25日 (月)

M1グランプリを観て

 ご存知のとおり、漫才のコンテストである。「チュートリアル」というコンビが優勝した。それには異論がない。昨年の出来もすばらしかった。

 それより私が一番気に入ったのは、女性OLのアマチュア・コンビ「変ホ長調」であった。「フットボール・アワー」に代表される、中身のない不自然な設定の中で叫びあったり、勢いだけで押し切ろうとするコンビの中にあって、彼女たちは唯一社会性のある話題を織り込んだ展開で、実に楽しかった。

 ゆっくりしたテンポで、「どうやったらヒルズ族の合コンに参加できるか」という話を、風刺を交え、ある種自虐的に、トウの立ったOL二人が紡いでいくのである。たとえば女子アナになれば参加できるのではないか、それなら高橋秀樹の娘に生まれればいい、などと展開していく。

 げらげら笑った私は高得点を期待したが、審査員は非常に低い評価だった。とくに松本人志の点が低かった。コメントを求められた島田紳助も「おれにどう評価せえっちゅうねん」と、困っていた。

 彼らにはおそらく漫才はこうあるべき、という固定観念があって、いわば「漫才村の長老」つまり「権威」に「成り下がって」いて、社会の出来事や普通に働く人の感受性がわからないのである。それが観ていてどうにもつらかった。

 ひとつ救いなのは、中田カウスが、「彼女らはアマチュアのプロです。私は彼女たちの『間』に学ばなきゃいけない」と正当な評価をしていた点。私は、やや溜飲を下げた。

« 隣のけむり | トップページ | ジェットコースター »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/186196/4667915

この記事へのトラックバック一覧です: M1グランプリを観て:

« 隣のけむり | トップページ | ジェットコースター »