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2006年12月29日 (金)

山田洋次と武士

 私は山田洋次監督の映画が好きで、寅さんシリーズはもちろん、高倉健主演の『遥かなる山の呼び声』など、挙げたらきりがない。それはなにより、山田洋次が人間をわかっているなあ、と思わせるからである。

 「美しい日本」はもはや、『男はつらいよ』と司馬遼太郎、藤沢周平の中にしかないのでは、と思う。

 そういう意味で、山田洋次が藤沢作品を取り上げたのは、必然という気がする。時代物2作目の『隠し剣 鬼の爪』は見事だった。最新作も期待できる。

 読売新聞の「時代の証言者」という囲い記事で、山田洋次が「時代劇の殺陣は動きがパターン化していて、あれでは隙がありすぎて斬られてしまう」旨の発言をしていたが、そのとおりだと思う。私も古武術の稽古会に行ったりしたのでよくわかる。さすがは山田洋次だ。宮本武蔵はべた足だったのである!今の剣道は単なるスポーツである。前後にぴょんぴょん跳ねている。

 記事によると、明治の古老の目撃談として、本物の果し合いは2,3時間もかかり、両者くたびれ果てた末に、一方が出血多量で倒れたという。じつに興味深い話だ。

 北野武の座頭市では、斬られはしても、決して斬ることは出来ない。

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